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賴岳寺三十六世 岸田栽華

禅 問 答
 今冬、新禅堂に初めての首座を迎え、法戦式と言う行事が盛大に修行されました。
 法戦式の一番の見どころは、首座と修行僧との禅問答です。古来、この禅問答を体験し、第一の関門を突破しなければ和尚になれないと言われる大切な儀式です。
 首座も必死ですが、首座を支える修行僧達も、なんとか立派な首座になってもらいたいと、全員一丸となって努めました。
 一座の法戦が終わって、私は「半途にして始めより得たり 全途辞することなかれ」と首座を励ましました。言うところは「修行半ばではあるが、元来誰もが持っている本来の性能である仏性に目覚め、怠ることなくその性能を開花させるようこれからも精進しなさい」と声を掛けました。
仏性に目覚める
首座にとつて最も大事なことは、初心を忘れず、道心(修行を続ける気持ち)を持ち続ける事です。
 そして、一日も早く「仏性に目覚め」本来の自己に徹する事が大切となります。その為にも、これから修行の専門道場に入って、本格的な坐禅修行が始まります。
万物一体 元是同根(ばんぶついったい もとこれどうこん)
 『わたしたちは「死んだらそれきり」ではない。わたしの身体は、私以外のものから構成されている。太陽の光や、雨や、森や畑や、コメを育てる人たち、その遠い遠い昔からの祖先や、時間·空間などすべてがつながって、わたしは存在している。』と、医師の大井玄教授は言う。
 仏性に目覚めるとは、この身心は万物とつながっていることに気がつくことです。
 しかし、理屈では理解できても、体験となるとなかなか容易ではありません。「万物一体、元是同根」という事実を体験し、自ら大安心を得、そこを以て世界の和平に貢献できるよう、首座には精進してもらいたいものです。